ある日の中島公園>ある日の中島公園2008年>2008年中島公園の事故・出来事
八窓庵倒壊から3年
中島公園内日本庭園にある国指定重要文化財「八窓庵」が倒壊してもうじき3年になる。北海道では極めて珍しい400年の歴史をもつ茶室である。
冬の雪害から守るため冬季間はプレハブ小屋で囲っていたが、プレハブ小屋そのものが雪の重みで倒壊してしまったのだから、どうしようもない。
現在復元工事中で早ければ今年の秋には復元される見込みである。
原因はプレハブの建築構造に問題があり、雪の重みに耐えられなかったことだが、もう一つの原因は、冬の八窓庵の存在がほとんど知られていないことと思う。
札幌に40年近く住んでいるが、冬の八窓庵が、閉鎖された日本庭園奥にあり、プレハブ小屋に囲まれていることを知ったのは、5年前のことである。ホームページ作成のため中島公園内を歩き回るようになって、初めて知ったことだ。
今回は雪による倒壊事故だったが、世の中何があるか分からない。大切な文化財を庭園ごと閉鎖して、ひと気のない所に、しまって置くのはいかがなものか。
大きなビルの中なら、話は分かる。しかし、ここは庭園だ。門を閉めても侵入者を防ぐことはできない。吹雪も積雪も地震も防げない。八窓庵を守るためには多くの人による監視が必要と思う。
日本庭園は冬も開放し、庭木を傷めない程度の除雪をして、人が通れるようにすれば、管理者の監視も行き届くし、散策する人がいち早く異常を見つけ、通報することもできる。
倒壊事故があったときは日本庭園は閉鎖されて無人となり、その中にある八窓庵は無人のプレハブ小屋の中にあった。周りには人っ子一人状態だったのだ。
巡回管理も行われていなかったので、冬季間中まったく孤立していたのである。
倒壊の様子は百メートル以上離れている豊平館の窓から、たまたま見て居た人により発見された。
中島公園には冬でも毎日散歩する人が大勢いる。 外からプレハブ小屋を見れば、早期に異常を発見できる。 そうすれば今回のような倒壊事故は起こらなかったのではないだろうか。
3月12日 事故防止は教育が大切
中島公園は水と緑の公園です。公園の中には池と川が縦横に張り巡らされ、池のほぼ全部と川の一部は凍っています。ここでも氷が割れ池に落ちる等の事故が起こる可能性があります。
画像は凍結した中島公園菖蒲池と藻岩山
事故が起こると、入れないように柵で囲うべきだ。柵を越えられないように有刺鉄線を張るべきだ等、声高に叫ばれます。
一見正しい意見のように思えます。しかし、机上の空論です。危険な場所を全部柵で囲むことは不可能です。危険な場所はいっぱいあります。海、川、山、その他もろもろです。
「いやいや、そんなことを言っているのではない。ここは特に危険なのだ」と言うかも知れません。
それならば同等以上の危険がある場所全てを柵で囲わなければ意味がありません。やはり、不可能に近いでしょう。可能としても大部分の柵は邪魔になるだけです。
暗闇のマンホールの穴とか草むらに隠れた井戸とか、人が予見できない危険は管理者責任が明確ですから別の話です。念のため付け加えます。
一般に子供を同種の危険から守るには、物理的に入れないようにする、危険を避ける教育をする。この二つがあり、現実にはこの二つを併用して対応しています。
しかし、何か事故があると「物理的な部分」が強調され過ぎていないでしょうか。いつも疑問に思っています。
危険を避ける教育をすれば、全ての場所に適用できますが、物理的に囲っても安全になるのは、その場所だけです。
それに、入れないように囲ってしまっては、実際に事故が起こったとき、助けに入ろうとする人の妨げにもなります。
教育とは単に学校教育だけでなく、家庭教育はもちろんですが、公園ならば管理者が注意を促す、さらに大人が子供に注意する。
もっと言えば大きい子供は小さな子供が危ないことをしたらを叱る。事故を少なくするには、このようなことが大切と思いました。
1月19日 ゆきあかりin中島公園
「冬の中島公園が、今年は特に楽しくなりそうですね」
「雪まつりに合わせて『ゆきあかりin中島公園』をやるそうだが、お客さん来るんかいな?」
「1000個以上のキャンドルが温かい光を放ち、中島公園が幻想的な世界に変わるのです」
「しかし、寒いぞ」
「ホットワインが飲める『スノーバー』もありますよ」
「子供たちはどうするんだ」
「日中なら雪のイグルーつくり体験やミニ滑り台はいかがでしょうか」
「寒いのに外ばかりじゃね〜」
「大丈夫ですよ。豊平館では無料ジャズライブもやっています」
「いろいろやってる様だが、目玉はなんだい」
「菖蒲池の東側に設置される2種類13基のイルミネーションでしょうか?」
(点灯時間は1月25日から2月11日までの日没から
午後9時まで。但し、1月28日から31日までを除く)
「ほ〜ぉ。大したもんだな」
「大通公園の『さっぽろホワイトイルミネーション』を中島公園に移動させるのです」
「なんだ。借り物か」
「背景が美しい中島公園の冬景色になると、一段と映えてきますよ。
楽しみですね」
「いろいろあって分からなくなってしまったな」
「関連情報もいろいろあります」
「まわりくどい説明だったな」
「工夫して分かり易く表現したつもりですが」
「そおかい。面倒かけたな」
「いいんです、趣味ですから」
「それなら…。 一人でコッソリかけ!」
「いぇ。もう年ですから…」
「 ? 」
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